昭和10年(1935年)に会津屋初代の遠藤留吉が、大人がビールを片手に手でつまめ、冷めてもおいしい食べ物を作れないかと日々、模索していました。
そこで、ころもに牛肉・コンニャク・豆などを入れて、たこ焼きの前身となる、ラヂオ焼きを創り出しました。
ですが、あまり評判は芳しくなかったようです。
そんなある日、お客様の「大阪は肉かいな。明石はタコ入れとるで。」の一言をヒントに、ラヂオ焼き生地の中にタコを入れ試作を重ねました。明石とは兵庫県の明石市のことで、タコの名産地です。
留吉はできあがったタコ入りのラヂオ焼きを、「たこ焼き」と名づけ、店に出したところたちまち世間の好評を得ました。
また、小麦粉を醤油味のダシで溶くようになったのも留吉のアイデアです。
それからたこ焼きは長い年月をかけて、他店様でのソース味、塩味などの工夫や、青のり、マヨネーズなどを掛けたりと様々な形態のたこ焼きも誕生していき、取材やメディア特集などの後押しもあり、大阪を中心に名物として定着していきました。
中でもインパクトを残したのが、1990年に掲示されたJR様の宣伝広告です。この紙面には2代目吉蔵が出演し、どこか懐かしい大阪の下町を彷彿とさせる、人間味溢れた表情が話題を呼びました。
会津屋のたこ焼き豆知識
たこ焼きの年代別価格表
昭和10年 | 2個1銭 |
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昭和23年 | 2個1円 |
昭和29年 | 8個10円 |
昭和32年 | 6個10円 |
昭和35年 | 12個30円 |
昭和40年 | 8個30円 |
昭和44年 | 12個100円 |
昭和47年 | 8個100円 |
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昭和55年 | 7個100円 |
昭和60年 | 5個100円 |
昭和63年 | 4個100円 |
平成2年 | 12個400円 |
平成9年 | 12個420円 |
平成10年 | 12個400円 |